信頼性が高いのはどれか?(論文、学会、書籍、テレビ、新聞)(④新聞・テレビ編)

信頼性が高いのはどれか?(論文、学会、書籍、テレビ、新聞)(④新聞・テレビ編)

健康情報を発信する媒体の特徴と信頼性について。

これまで、3回お話ししてきました。



今回は4回目、新聞・テレビについてお話しします。

 

「新聞・テレビ」の信頼性は、「書籍」と同じく、ピンキリです。

中には信用してもいい情報もまあまああります。

でも、信用してはいけない情報も盛りだくさんです。

取捨選択は、やっぱり難しいと言えます。

具体的にどうやって見分けるかは・・・、今回の記事でお話ししますね(^^♪

1. 新聞・テレビの特徴を押さえておいてください!

新聞・テレビは、一般の人が最も目にしやすい媒体ではないでしょうか?

自分から健康情報にアクセスしなくても。

つまり、受け身の状態でも、自然と目や耳に入って来ますね。

 

なので、国民の健康に対する新聞・テレビの影響はとても大きいと言えます。

そうです。そういう性質上、マスメディアの責任はとても重いのです!

それなのに。ああ、それなのに。

残念ながら、新聞・テレビで見れるのは、適正な健康情報ばかりではありません(>_<)

 

マスメディアの偏向報道については、参考になる本があります。

元新聞記者で、今はフリーランスの記者である、松永和紀氏の著書「メディア・バイアス」
という本です。

松永氏は、この著書の中で、メディアの偏向報道の実態を紹介しています[1]。

ここからは、この本の内容を参考にしてお話ししますね。

2. 新聞・テレビの問題点はこんなとこ!

基本的に、メディアは、インパクトのある情報を好みます。

新聞の読者やテレビ視聴者に受けが良い報道をしたいのです。

でもそれは、読者・視聴者(私たち)が、インパクトのある情報を好むため、であることは否めません(・・;)

 

読者・視聴者は「○○が効く!」という断言調の言葉を信じやすいのではないでしょうか?

ま、その方がシンプルで分かりやすいのは確かです。

普段の会話でもそうではないですか?

はっきりした答えが返ってくる人に好感を持つのではないでしょか?

本当かどうかにかかわらず。

 

ただ、医療というのは、100%効く!とはなかなか言えません。

医療には、そういう不確実性があるものです。

お医者さんが、ある薬が効くかどうかを問われたとき。

お医者さんはなんて言うでしょう?

効くけど、100%ではない。

正確に答えようとすると、歯切れの悪い説明になってしまう場合もたくさんあります。

 

しかし、マスメディアは、そんなわかりにくいコメントを求めていません。

そのような記事は、編集部の段階で高く評価されないのです。

じゃあどんな記事が求められるか、というと。

やっぱり、「○○でがんが治る!」というトンデモ説が採用されることにもなるのです。

 

こんな感じですね。

読者・視聴者は、わかりやすい情報を求める

マスメディアは、読者・視聴者の受けがいい情報を発信しようとする

正確な情報に対して、「歪めよう」という見えない力が働く

 

新聞やテレビで健康情報を扱うとき、記者は専門家に取材して意見を聞きます。

情報の信憑性を確認するためです。

それ自体は、とても良い姿勢ですね(^^♪

しかし、専門家に意見を聞くとき、情報が歪められる恐れがあります。

 

専門家への取材が終わった後、編集しますよね。

その段階で、専門家のコメントを一部抜粋して記事や映像にします。

時には、そこで、都合が良い部分のみ切り取って使用することもあり得ます。

 

例えば。

記者が、ある健康食品が糖尿病に効くかどうかを、専門家にインタビューする。

という設定にしましょう。

 

専門家の意見:

「マウスを使った実験で、血糖値の低下が認められました。このマウスは、糖尿病患者の代謝異常に類似した状態を呈する糖尿病モデルマウスです。したがって、今回の結果から、糖尿病患者に対する治療効果も期待できると思われます。ただ、今回は動物での結果ですし、まだわずか3匹という少数例の実験結果に過ぎないので、今後の更なる検証が必要です。

この専門家のコメントのうち、最後の一文(赤字下線部)をカットしたら、どういう印象を受けますか?

とってもポジティブな印象を受けますね!

そして。

最後の一文をカットした上で「今後検証する予定とのことです」のような文章をくっつければ、どうです?

専門家のコメントを引用しながら。

ウソをつくこともなく。

まったくニュアンスが違う映像の出来上がりです(>_<)

ちょっと極端な例でしょうか。

 

専門家への質問のしかたしだいなところもあるのです。

「自分たちの都合の良い回答を引き出す」ということも、ある程度可能になるでしょう(・・;)

松永氏の著書の中では、実際にそのような編集をした事例を挙げています。

 

そうした編集で、健康食品の効果を報道した結果、どうなるでしょう。

松永氏の著書では、以下のような問題を取り上げています。

  • 「発掘!あるある大事典」のデータ捏造
  • TBSの番組の報道による健康被害発生

松永氏の著書の中では、このような事例が、他にもいくつも紹介されています。

興味があれば読んでください(^^)/

3. 結局、新聞やテレビの健康情報は信用できるの?

オススメ:

新聞やテレビで発信される健康情報は、参考程度にしておくのが無難です。

 

新聞やテレビの健康情報について、一番困ること。

それは、その情報が間違いないのか、検証することが難しいことです。

健康関連本なら、情報源がしっかり示されているかどうかで見分けることができましたね。

 

でもでも。

新聞記事では、普通、詳しい情報源を示しません。紙面のスペースも限られてますし。

テレビでも情報源をちゃんと出しませんね。

本物の情報かどうか、自分で検証できない情報は、採用しない。

なので、参考程度にとどめておく。

うん、そうしましょう!

 

もし、新聞やテレビで気になる健康情報があったら、本やインターネットでも調べてみましょう。

  • ちゃんとデータがあるのか?
  • 信頼できるデータか?
  • 論文化されているのか?

あたりをおさえておきたいですね♪

3. まとめ

新聞やテレビのような媒体は、視聴者ウケを狙った記事・報道になりがちです。

また、専門家の意見を、自分たちの都合が良いように編集することができる媒体なのです。

過去には実際に、データ捏造や健康被害が発生しています。

論文や学会にもデータ捏造は起こりますがね。

でも、新聞やテレビでは、専門家の目が十分に届きません。

 

ということで、ここは一つ、思いきって、新聞・テレビの健康情報は、全面的に採用するのはやめましょう!

「ふーん、そんな話もあるんだな」くらいの扱いで十分です。

気になる人は、そこから本屋やインターネットで探して、信頼性の高いデータがあるかどうか、調べてみてください。

 

以上、健康情報を発信する媒体にはいろいろありました。

どの媒体も完全というわけにはいきませんでしたね。

でも、一般的には、論文は比較的信頼できる情報を発信するものと言えそうです。

次いで、学会発表。

書籍や新聞・テレビの信頼性はピンキリてす。

これらの 記事を読んで、信用できる情報をみきわめてくださいね♪

 

【参考文献】
[1] 松永和紀, 「メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学」, 光文社

 

おわり。