デマはなぜ起こるのか?健康情報のデマに騙されない方法

デマはなぜ起こるのか?健康情報のデマに騙されない方法

覚えていますでしょうか?

東日本大震災の翌日、以下のようなメールが 、日本全国に飛び交いました。

「コスモ石油の爆発により有害物質が雲に付着して、雨と一緒に降るので、外出の際は傘かカッパなどを持ち歩いて、身体が雨に接触しないようにしてください。

弟さんが工場勤務の方からの情報です。

くれぐれも外出に注意して、肌を露出しないようにしてください。」

このときは、すぐにデマだとわかり、「デマにだまされるな!」メールもたくさん飛び交いましたけど。

 

「医療業界」や「食品業界」にも、いろんなデマがあります。

例えば。

  • 子宮頸がんワクチンで不妊になる
  • 子宮頸がんワクチンでバタバタと人が死ぬ
  • ワクチンで自閉症になる
  • 福島第一原発の放射線で汚染されて、福島県産の野菜が危ない
  • 食品添加物でがん(癌)になる

 

子宮頸がんワクチンは、根拠もなく「効かない」と言っていること自体がデマと言えます。

学会や、厚生労働省が、「ワクチン」の効果を丁寧に説明しても、。

積極的に推奨しても。

「ワクチンは危ない」という「思い込み」にはなかなか勝てません(T_T)

 

それではなぜ、子宮頸がんワクチンは、「危ない」と思われているのでしょうか?

そして、なぜワクチンの有効性については、ちっとも浸透しないのでしょうか?

そこには、人間の心理が影響していると考えられています。

 

日本国民が、健康・長生きできるように情報発信していくのが、このブログの目的です。

その障害は、取り除いていかないといけません。

そのために、読者のみなさんには、「デマ」に騙されないようになって欲しいんです。

ということで、今回は、「デマ」 に騙されないようにするにはどうすればいいか?

を考えてみましょう。

1. デマが真実よりも速く多く拡散されるという事実

最近、「デマは真実よりも6倍早く拡散される」という研究結果が報告されました[1]。

この研究では、2006年~2017年のツイートされたうち、450万回以上話題になった126,000件を対象に、真実かデマかが確認されました。

その結果は以下の通りでした。

  • 誤った情報がリツイートされたのは、真実よりも1.7倍多い
  • デマが伝わる速さは、真実よりも6倍速い

 

この「デマ」と「真実」の拡散されやすさの違いは何でしょうか?

やっぱり、「インパクト」ではないでしょうか?

著者も、こう言っています。

「人間は、斬新な情報に関心を示す。真実よりも斬新な誤情報が作られ、拡散されると考えられる。」

2.  デマはなぜ起こるのか?(心理的観点から)

デマが拡散するとき、社会不安が背景にあることがほとんどです。

  • 東日本大震災のとき:コスモ石油の爆発で有害物質が飛散したというデマ
  • 第二次オイルショックのとき:トイレットペーパーがなくなるというデマ
  • 関東大震災のとき:混乱に乗じて朝鮮人が襲ってくるというデマ

 

このように、人々に「不安」な気持ちがあるときに、デマが起こると考えられています[1]。

子宮頸がんワクチンで起こっている、以下のようなデマについてはどうでしょうか?


  • 不妊になる
  • 外国でたくさん死者が出ている

こういうデマは、「子宮頸がんワクチンは危ないのでは?」という不安に基づくものだと考えられます。

子宮頸がんワクチンの危険を煽る情報が、少なからず影響している可能性が考えられますね。

そういう意味で、マスメディアの罪は重いと言えます。

子宮頸がんワクチンに対するマスメディアの悪意ある偏向報道については、以前の記事をご参照ください。

以前の記事はコチラ→子宮頸がんワクチンが窮地にあるという現実(後編)

3. デマはなぜ起こるのか?(環境の観点から)

近年は、インターネットやSNSが発達しています。

昔に比べて格段に情報が拡散されやすい環境ですね。

これが、デマの拍車をかけています。

インターネット上には、こういう情報がたくさんあります。

  • 事実がどうかが定かではない情報
  • 誤った情報

なんでそんな情報が氾濫するのでしょうか?

こういう背景があるためです[1]。

  • 自分の姿をさらさずに情報発信できる
  • 不特定多数に匿名で情報発信できる

 

不用意にあいまいな情報を発信して、誰かが被害に遭っても、基本的に責任を取る必要がないのです。

個人レベルでは。

被害の責任は、現実的に、情報の受け手にあるのが現状です。

 

恐い世の中です(>_<“)

なので、不確かな情報も、無責任に拡散されやすいのです。

ちなみに、私のブログでは、必ず健康情報の情報源を示していますので安心してください(^^)d

気になる方は、情報源にあたっていただくことができます(*^^)v

4. どんなデマが起こるのか?

「どんなデマが起こるのか?」については、すでに前述しましたが、ここでは、特徴的なデマについてお話しします。

いわゆる「陰謀論」というものです。

例えば。


  • 病気が流行するのは、製薬会社がワクチンで儲けるためにばらまいているからだ( ゚Д゚)
  • ワクチンの本当の目的は、病気にさせて人口を減らすことだ( ゚Д゚)

みたいな。

ここまで極端じゃなくても、こういうのはよく見かけるのではないでしょうか?


  • ワクチンが安全と主張する人は、業界との癒着があるに違いない(だから信用できない→むしろ危険だ!)
  • 食品添加物か安全と主張する人は、業界との癒着があるに違いない(だから信用できない→むしろ危険だ!)

こう言って、はばからない人はたくさんいます。

「陰謀論」というのは、このような、私たちが知らないところで、大きな権力が世界を動かしている!

といった考えかたのことを言います。

こういうの好きですよね、人間って。

映画とかドラマでもありがちです。

 

ところで。

「陰謀論」は、インターネットで流行しやすいとされています[3]。

その理論は、こうです。

  • インターネットでは、自分が興味を持っている情報だけを選んで、アクセスすることができる
  • インターネットでは、同じ考えの人同士で簡単に交流ができる
  • そういう、特定の立場からの情報に接するうちに、それが多数派であると誤認する。
  • 反対意見をしっかり聞く機会があまりなくなる
  • それによって、極端な考えかたになりやすい

 

一方、インターネットがない社会は、どうだったでしょうか? こんな感じです。

  • 情報をたくさんもっていない場合が多い
  • 他人からの情報に頼らないといけない場合が多い
  • よく知らないことについて、多様な意見を集めることになる
  • 多様な意見をふまえて判断できる

5. デマに騙されないためにはどうすればいいか?

まず、私がブログの中で何度も申し上げていること。

  • 「誰かが言う健康情報を、安易に信用してはいけない」
  • 「根拠(データ)に基づいて判断すべき」

以前の記事はコチラ→誰かがオススメする健康食品を、安易に信じてはいけない理由

 

これを徹底していただければ、デマに騙される確率は、かなり低くなると言えます。

「根拠(データ)」が見つからない場合は、私が、このブログで紹介していきたいと思います(^^)d

 

また、インターネットでアクセスできる情報は、ウソがいっぱいです(T_T)

あえて、いろんな意見を確認してみましょう。

賛否両論があれば、「賛」だけでなく「否」についても、論拠を見てあげましょう。

 

ちなみに。

私は、よくトンデモ本を読みます。

それは、自分の違う主張をする人が、どんな根拠をもって主張しているのかを確認するためです。

たいていは、読むに耐えませんが(^_^;)

 

「何言ってんだコイツ(#゚Д゚)ノ」 となります。

ホントにひどいときは、最初の数ページで、そうなります。

「ああ、ダメだコイツ(´Д`)」みたいな。

なので、そういうアヤシイ匂いがする本は、ブックオフで買います。

そんなヒドイ本を書いた著者に印税が入ると、ますます自信をもっちゃいますから(>_<“)

「フフフ。俺の本が国民に受け入れられているゾ(=゚ω゚)ノ」

みたいな感じで。

ささやかな抵抗ですが(^^;)

 

「子宮頸がんワクチン」の場合だと、「賛成派」と「反対派」の両方の主張を聞いてみるといいです。

どちらが、「根拠(データ)」に基づいていて、もう一方が「感覚」「イメージ」「感情論」になっているかがよくわかるでしょう。


  • 「みんながそう言っているから」
  • 「ほとんどの人がAだ」と言ってる

そんなとき。

Aが最適解のときは確かに多いでしょう。

 

でもでも。

大多数がいつも正しいとは限りません。

周りに流されてはいけません。

周りの声は、あくまでも、ただの「参考情報」です。

自分で考えるクセをつけましょう。

 

「薬や食品添加物が安全と主張する人は、業界との癒着があるに違いない!」

という「陰謀論」について前述した件をもう少しお話しします。

確かに、タバコを安全と言ってた専門家はタバコ業界の息がかかっていた、ということも昔ありました。

黒歴史です。

他にも似たようなことはありました。

 

でもでも。

タバコでそんなことがあったから、今回も、今後も、似たようなのは全部「陰謀」だ!

で議論を終わらせてはいけません。

業界も、そういうことがないように努力しています。

まだまだゼロにすることはできていませんが。

学会発表や論文では、資金の提供先を明記するように義務づけていますね。

 

それに、やはり科学的根拠がないものは、それが明らかになっていきます。

タバコも、いろんな病気を引き起こすことが次々と明らかになって、今では常識です。

データを見ずに「業界の癒着」で終わらせては話になりません。

データを見て判断しましょう。

6. まとめ

心理学の分野では、以下のような公式が成り立つとされています[4]。

ウワサの強さ・流布量=問題の重要さ× 情報の曖昧さ

ということは。

「問題の重要さ」か「情報の曖昧さ」を減らしていくことで、ウワサを抑えることができるということになりますね。

「問題の重要さ」は、なかなか変えられるものではないです。

なので、「情報の曖昧さ」を減らす努力をすればよいことになりますね。

 

「情報を発信する側」が注意すべきこと。

それは。

  • あいまいな情報を発信しない
  • 情報を受けとる人が判断しやすいように、根拠(データ)をわかりやすく示す

ということですね。

私も、ブログを書くときに注意します。

読者のみなさんは、前述したとおり、安易に信用せず、根拠(データ)を見て判断するようにしてくださいね♪

【参考文献】
[1] Science,2018:359,6380, 1146-1151
[2] うわさとは何か, 中央公論新社
[3] インターネットは民主主義の敵か, 毎日新聞社
[4] デマの心理学、岩波書店